開発コンセプト

FlowPAD®(フローパッド)は「リアルで集まらないと、きちんとした対話・ディスカッションはできない」という固定概念を変えるべく誕生しました。
 
ちょっとした情報交換であればチャットやSNSでも十分ですが、
 
話題が常に流れていってしまう
 
ため、特定のテーマをいろいろな視点から掘り下げるような対話(議論)にはあまり向いていません。
 
したがって新しい発想を生み出すためにブレスト(ブレインストーミング)したり、多少入り組んだテーマを、チーム(4名以上)でディスカッションをしようと思ったら、実際に会って話すほうが断然効率的なのです。
 
では、会って話すのと同じような感覚で
ネット上でディスカッションするのは無理なのか、
それをできるようにするには何が必要なのか?

そんな問いからフローパッドの開発は始まりました。


チャットやSNSでディスカッションが難しい訳

SNSやメッセンジャー、チャットをはじめ、ネット上には優れたコミュニケーションツールがすでにたくさん存在しています。
 
では、なぜあえて「FlowPAD」なのか? その理由を紐解くために、まずは各サービスの特徴を簡単に比較してみましょう。
 

コミュニケーションサービス比較
  フローパッド

SNS(グループ)
グループチャット

ライブ講義 

リアルで会合
(対面)

表示形式 スレッド
(and タイムライン)
タイムライン
チャット
- -
リアルタイム
多人数で議論 X
話の流れの
把握しやすさ
 
(複数の話題)


シングルテーマは「◎」

複数の話題は苦手


基本はプレゼン


内容・ファシリ次第

発言しやすさ 

大人数だと「X]
X
文字チャットは「○」
 


大人数だと「X」

履歴の検索 X
録画を見直す必要あり

メモ次第 
時間あたりに
交換できる情報量


一方通行

ただし同時には喋れない
時間的自由度 
録画できるが、
リアルタイムでなければ対話は不可 
X
特定の時間を拘束 
用途 多人数で対話する
オンラインコミュニティ向き
1テーマ4-5人までで
目的が明確な業務や
システム開発向き
セミナーの配信 -


複数のテーマを同時並行で取り扱うのが苦手なサービス

さらに各サービスを詳しく見てみます。


メールの場合

メールは気軽に使え、1vs1のコミュニケーションを行う場合には大変便利なサービスです。ところが、複数のメンバーでディスカッションする際にはまったく向いていません。
 
たとえば、4名でスマホ(スマートフォン)のデザインに関する企画会議をしているとします。
 
*メールの宛先/CCに全員のメルアドを入れてやり取りしていると想定

▼時系列
・Aさん:今度のスマホのボディには「新素材A」を使うといいと思うんだけど。
・Bさん:それはいいアイデアですね。
・Cさん:それに「高解像度ディスプレイ」を使ったら面白いと思います。
・Dさん:「新素材A」はコストが高くて無理だと思いますよ。
・Aさん:たしかにその問題はあるな。
・Bさん:他社の最新スマホはカメラの性能も良いらしいですよ
・Cさん:最近は安くて良いディスプレイもあるので、そちらでよいかも。

 
このようにメール上で同時並行でいろいろなアイデアを出しながらディスカッションしていくとさまざまな問題が起こります。
 
1)複数の話題(素材、ディスプレイ、カメラ)について、どう切り分けて進めていくかについての整理が大変になる
2)で情報が断片化する(全体の流れが見えずらい)
3)過去に誰が何を言ったかが分からなくなる(検索は出来るが、大体はうろ覚えで話が進んでいくので誤解が生まれる)
4)他のメールにまぎれるので、数が多いと業務の邪魔になる
 
また、大勢のML(メーリングリスト)の場合、自分が興味のないトピックがML上で議論されると、迷惑メールのようになる場合もあります。
 
のため登録人数が増えるほどみんな躊躇して発言しにくくなります。(SNSのグループ機能でも同じです。)
 
またメルマガ(メールマガジン)のように一方的に情報を配信するにメールは便利ですが、その場合はディスカッションにはなりません。

   
 

SNS/メッセンジャーの場合

SNSやメッセンジャー(グループチャット)も、ディスカッションを扱うのは苦手です。
 
例えば「タイムライン方式」では投稿に対して「いいね」ボタンをしたり、コメントつけたりするのに大変便利ですし、トピックが一つの場合は、メッセージが縦に積み重なる「チャット式」は一覧性に優れています。
 
ところがコメントに複数の話題が出てきた瞬間、やり取りが難しくなります。たとえば上記とまったく同じスマホの会話を考えてみます。
 
 
*メールの宛先/CCに全員のメルアドを入れてやり取りしていると想定

▼時系列
・Aさん:今度のスマホのボディには「新素材A」を使うといいと思うんだけど。
・Bさん:それはいいアイデアですね。
・Cさん:それに「高解像度ディスプレイ」を使ったら面白いと思います。
・Dさん:「新素材A」はコストが高くて無理だと思いますよ。
・Aさん:たしかにその問題はあるな。
・Bさん:他社の最新スマホはカメラの性能も良いらしいですよ
・Cさん:最近は安くて良いディスプレイもあるので、そちらでよいかも。

 
もし、「カメラの性能」について、もっとディスカッションをしようと思ったら、一番最後のCさんの後に発言するしかありません。
 
ところがタイムライン上ではすでに「新素材A」「ディスプレイ」「カメラ」という3つの話題が時系列で同時に進捗しており、誰が誰に対して、どの話題を話しているのかが、次第に分からなくなくなっていきます。
 
またディスカッションを整理するために途中でテーマ毎に切り分けて別投稿にした場合、今度はテーマ間の関連性が分からなくなります。
 
さらに多くのSNSでは、古い話題にコメントがつくと、スレッドの固まり全体の順番が入れ替わって一番上に表示されるので、全体の流れも分からなくなってしまうのです。
 
またメッセンジャーのグループ機能も、基本的に時系列かつ並列でメッセージが表示されるため、話題が流れていってしまいやすく、ディスカッションには向いていません。
 
つまり、1:n (1人 対 大勢)で多くの人の意見に触れたい際には良い仕組みなのですが、n:n(大勢 対 大勢)のコミュニケーションを扱うのは苦手なのです。

 
 

用途に合わせて組み合わせる

その他、ビデオ会議はリアルタイムで便利な一方、参加者の時間調整が難しい、参加者が顔を出す心理的ハードルが高いなどの課題があります。
 
また昔ながらの既存の掲示板(BBS) には、同時並行で複数のテーマを議論できるメリットがありますが、SNSのような手軽さに欠けます。
 
リアル(対面)のミーティングは、正確に情報を伝えたり、オフレコの話を語り合う機会があるなどの大きなメリットがある一方、スケジュール調整や移動に、時間やコストがかかります。
 
これらの一長一短ある方法を、最適なバランスでつなげるサービスが「フローパッド」です。


点と点をつなげる(Connecting the Dots)

話がごちゃごちゃしてきたときに、図で整理してみると頭がスッキリした、新しいアイデアが浮かんできたといった経験はないでしょうか?
 
思考ツールとして有名な「マインドマップ」「フィッシュボーンチャート(魚の骨図)」「システム思考」「イッシューツリー」などは、「論点をビジュアル化(図解)する」という点では一致しています。
 
一見関係ない雑談でも、全体から見ると底辺でつながっているという事はよくあります。
 
その点、フローパッドの「ツリービュー」は、ディスカッション全体を俯瞰(ふかん)的に見ることができ、ネットワークの中で交わされる議論の全体像やアイデア同士のつながりを半自動的にビジュアル化する思考ツールになります。(「タイムラインビュー」はスマホなどで議論の一気に見返す際に優れています。)
 
これらの特長により、ディスカッションを快適かつ効率的にすすめることができ、さらにイノベーティブなアイデアが出てきやすい環境を実現します。

答えのない時代の学び方

70%は実体験から学ぶ

米クリエティブリーダーシップセンター(The Center for Creative Leadership)の Michael M. Lombardo とRobert W. Eichingeをはじめとした研究*によれば、社会人の学びはおよそ「70:20:10」割合で構成されています。
 
70%は、実際の経験(OJT)を通じた学び
20%は、周りの人からのフィードバックや観察による学び
10%は、講義など正式なトレーニングを通じた学び

 
言って見れば大人の学びの大部分は、実体験を通じて恥をかいたり、悔しかったり、喜んだりしながら習得しているのです。ただし、すべての人が経験から学べるかと言えば、そうではありません。自分の経験を振り返り(リフレクション/内省し)、そこから意味のあるレッスンを導き出した人だけが本当に学んでいるのです。
 
ただ10%の正式なトレーニング(フォーマルラーニング)が役に立たないかと言えばそんなことはなく、自分の経験を整理して分析したり、自分の経験を分かりやすく他人に伝える際に有用なのです。(つまり70%のOJTを通じた学びの質を高めます)
 
したがって、フローパッドのように自分が経験した事や考えた事を内省し、気軽にシェアして第三者のフィードバックが得られ、さらに自分に役立つ考え方を見つけられるコミュニティ(上記の20%の学びを可能にする場)を設定することで、学びは加速度的にスピードアップします。

 
 

「先生→生徒」から、みんなで学ぶ時代

ビジネス、社会問題、政治経済、教育など、世の中のほとんどの問題には明確な「答え」がありません。
 
したがって全員で情報や経験をシェアし、人と人のネットワークの中で知恵を出し合いながらオリジナルな答え(妥当解)を作り、現場での仮説検証を繰り返しながら、ブラッシュアップするしかありません。
 
このようにみんなで考えながら答えを出して行くやり方を「ソーシャルラーニング」と言います。
 
職場学習研究の専門家 ジェーン・ハート氏によれば、学ぶべきテーマによって組織学習は5段階(右図)のプロセスで高度化していきます。
 
初期段階では「トレーナー」(教える人)と「従業員」(教えられる人)がはっきり分かれており、知識伝授型の講義研修が主流です。新人の基礎トレーニングなどは、現在でもこの方法が有効です。(古典的なEラーニングもここが一番得意な分野です
 
しかし現場は教科書で習った通りには進まないため、応用力が必要になり「主体的に学ぶ」重要度が徐々に増してきます。
 
1−2日で行われる研修は、その場限りの学習になってしまいがちで、学習者は応用力を試される難しいシーンに直面すると「習ったことはやっぱり現場では使えない」と結論付けがちです。
 
そこでコーチングやLMS(Learning Management System)をベースにした継続的支援を組み合わせる事で、習ったスキルを定着させ、成果に結びつけるサポートができるのです。
 
そして最後には答えがないテーマについて、お互いから学び合いながら新しいやり方を生み出す社会構成主義的な学び=「ソーシャルラーニング」的な世界へと進化します。
 
この段階での講師は「教える人」ではなく、モチベーションを下げる障害を取り除いたり、お互いからr学び会うための議論の”交通整理”をしたり、メンバーからさまざまな意見を引き出すファシリテーター的な役回りとなります。
 
フローパッドは、ソーシャルラーニング的な学びをサポートすべく設計されています。


 
 

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出典:5 Stages of Workplace Learning (Revisited)

 

散らばった力をつなげる

「魂」が伝わるコミニュケーション

私(開発者)がオンライン教育に関わり始めたのは2000年頃です。当時、ネットを使った授業(いわゆるEラーニング)の相談で講師の元を訪れるたび、よく言われたのが、
 
「インターネットじゃ、魂(熱)が伝わらないよ」
 
という言葉でした。
 
確かに教室で講師と学生の間で交わされる濃密なコミュニケーションには、ある種のLIVE感や「魂」が宿っているようなところがあります。それを当時のインフラで実現するには厳しいものがありました。
 
しかしICTインフラが整う中で「魂が伝わるコミュニケーション」も徐々にではありますが、可能になってきています。
 
VR技術などはこの動きをさらに加速するでしょう。
 
ただ「グループでのコミュニケーション」に限って言えば、まだまだ理想的なクラウドサービスはないと思ってます。
 
そこで志を共にするパートナー達と開発したのが「フローパッド」です。
 
「フローパッド」は人と人が直接会わなくてもよくするためのツールではありません
 
むしろ、人と人との結びつきを一層深め、時間的/地理的制約を補い、リアルで集まる事の価値を高めるためのツールです。
 


 
「未来の学習」とつなげる力

世の中には、個人のユニークで素晴らしい知識や経験が、相互につながらないために解決できていない問題が山積しています。
 
フローパッドがそのような状態に一石を投じられる「集合知活用ツール」にしたいと考えています。
 
また参加者の投稿を、広告用データとして差し出してしまう無料SNSに比べ、FlowPADでは、あくまでユーザー(コミュニティ)自身が情報を所有できます。
 
したがって、将来的にAI活用やアルゴリズム化を考える際、膨大な時間を投資して作った投稿という知的資産(ストック)を活用し、「未来のデジタル学習空間」のための土台を築くことが可能になります。
 
まだまだ歩き出したばかりのサービスですが、あらゆる問題をつなげて解決するコミュニケーションシステムとして、そして「魂」が伝わるシステムとして、先端技術を取り入れながら常に進化していきますので、ぜひご期待いただければ幸いです。

ただいま招待制で運用中です。
正式リリース時にデモ/モニター利用(無料)をご希望の方は、ぜひお気軽にご登録ください。